梨について

お知らせ

●秋は梨が美味しい季節でありますが、梨は体を冷やし、下降の性質があります。

多食すると体を冷やしすぎるため、悪影響となる場合がありますので、注意が必要です!

『傷寒論』という本が書かれた時代は、衣食住の不足しており、寒病が多く、生姜や肉桂(シナモン)などの体を温めるものをよく薬として用いられることが多く、梨は体を冷やすものとあまり知られず、薬として使用することはなく、快果と呼ばれ、たまに食す嗜好品としての一面があったようです。

朱震亨:「利である。その性は下行し流利するもの。」

弘景:「梨の種類は甚だ多いが、いずれも冷利であって、多食すれば人を損ずる」


●梨の実は、甘く、微酸(すこし酸味がある)、体を冷やし、毎日食べても毒はないが、多食すれば体に影響する。切り傷、妊婦、血虚(血が不足)しているものは食べてはならない。

⇒茄子などもよく「秋茄子は嫁に食わすな」と言われますが、身体を冷やすものは胃腸を弱らせることで傷を治す力や血を作る力が弱るため、そういった方には適していません。

気味:甘く、微し酸し、寒にして毒なし。多食すれば人をして寒中し、萎困せしめる。金瘡、妊婦、血虚の者は尤も食ってはならぬ。

志:「梨は甘し、寒なり。多食すれば冷痢と成る。桑梨は生で食へば中を冷し、人に益あらず」


●梨の効果

①身体を冷やす(清熱化痰)

②身体を潤す(生津潤燥)

③糖尿病の症状を改善する(徐消渇)

⇒身体が冷やすことが主となりますので、身体が冷える傾向にある方は適しません。

・熱性の咳、口渇を止める。切って火傷に貼れば、痛まず、ただれない

・熱の影響による言語麻痺を治し、風邪の発熱を直し、大・小便を出す

・胸がむやむやする、喘息等を止める、汁は痰を出させる

・脳卒中の言語障害には生の梨をジュースにしてよく飲ませる。胸の詰まり感、(熱による便秘)などは多く、これを食べるとよい

・肺を潤して、心を冷まし、痰を無くして、尿を出し、傷の毒や酒の毒を治す

・酒によって胸がモヤモヤしたり、のどが乾くときに梨を食べるいいが、病が治るわけではないので注意が必要(二日酔いにも効くでしょうね!(笑))


➤【熱嗽。渇を止める。切片して湯火傷に貼れば、痛まず、爛れぬ】

➤【客熱、中風不語を治し、丹石熱気、驚邪を解し、大・小便を利す】

➤【賊風を除き、心煩、気喘、熱狂を止める。漿に作れば風痰を吐す】

➤【卒暗風不語には、生で擣いて汁を頻りに服す。胸中痞塞、熱結には多くこれを食ふが宜し】

➤【肺を潤し、心を涼し、痰を消し、水を降し、瘡毒、酒毒を治す】

➤宗奭(そうせき):

【梨は、多食すれば脾を動じ、少なければ病に功力を及ぼさない。梨を用いるにはこの點を斟酌すべきものである。ただ酒のための病で煩渇する人は、これを食うが甚だ佳いのであるが、結局病をしりぞけるというわけにはいかぬ。】



参考図書:東方栄養新書、國譯本草綱目

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